現場完成写真の撮影のマニュアル
前書き
現場完成写真を撮るには若干のコツがいるので解説をします。
このマニュアルは当社の社員が当社の完成写真を撮るためのマニュアルであり一般の方を対象としたものではありません。
プロではないので違っていることもあるかもしれませんが私なりにまとめたものなのでご容赦ください。なお、一部の知識はTOTOリモデルクラブ研修の「完成写真の撮影法」のレッスンから得たものが入っています。
基本
室内写真なので普通のレンズだととる範囲が狭すぎるので広角レンズを使用する。
ストロボを使うと一部分だけ明るくなるとともにストロボで影ができて明暗の大きい写真になるので室内照明を使えるだけ使って撮影する。
直射日光が入るときはうまく取れない。
室内でストロボ使わないのでシャッタースピードが遅くなるので三脚を使って撮影する。
使用機材
カメラ:NIKON D200(CF microSDアダプターを使っています CFで読ませずmicroSDを取り出してリーダーなどで読んでください)
広角レンズ:Tkina 12-24
三脚
レベルとレベル用の補助プレート:社長作(三脚雲台とカメラの間に挟んで使う)
露出計:SEKONIC TWIN MATE L-208外部露出計を利用するカメラ内蔵の露出計は被写体表面の反射を測定しているため、色などにより反射の違うものだと明るかったり暗すぎたりということがある。このため、カメラから見て被写体に直接あたる光を測定するのが一番正確
ただし、カメラを離れて被写体まで測定のため移動しなければならない
カメラの設定と露出の図り方
露出計は被写体のところからカメラに向けて使用する。
露出計上部の白いスライドが上側にあることを確認(横にずれてるのはカメラ内蔵の露出計のように反射光を測定するときです)
直接光を測る設定(間違った設定)
露出計の右側面のグレーのボタンを押すと被写体に当たっている光の量を測ります。
ボタンを一回押すと15秒くらい指示値をホールドします。
その間に、外側のダイヤル回して緑のラインと指示したオレンジの針が重なるようにします。
そのときのシャッタースピードと露出の組み合わせを読みます。
少し明るめがいいですね。
上記の状況では 露出f22 1/2 なら1/1.5~1/1 など 何枚かとってみるといいです。
カメラのモードは「マニュアル」に設定 グリップ上の「MODE」ボタンを押しながら手前のホイールを回して左端に「M」の表示がでたら「マニュアル」です。
シャッタースピードは手前のホイールで露出はグリップ側のホイールを回して合わせます。
カメラアングルとフレーミング
カメラは三脚にセットして水平に設置します。
高さは三脚の太い足を1段だけ伸ばした位+中央シャフトの伸縮の調整程度にします。
テーブルが約80センチくらいなのでレンズ中心が1m前後位が良いと思います。
床面より天井が遠くなり広さを感じます。
キッチンセットのシンク内が見えるようにするならすこし高めにしてカメラは水平のままを保ちます。
フレームの中に映る縦の物体(家具、建具、サッシ、入隅など)が斜めにならないよう。
フレームの端ときちんと平行になるように三脚を微調整(水平があるので概ねあっているはずなので微調整で済む)。
上向いてると縦線が閉じていくように見えます。
豊洲の地下では柱が傾いてると大騒ぎになってましたが、テレビ局も報道も撮影のプロ集団なのでお粗末な限りですがカメラの水平があっていなかっただけです。
余談ですが、建物を斜めに作るのってめちゃめちゃ難しいです。
垂直水平直角が一番作りやすいです。
面倒のように見えて雁行は斜めよりいいですね。
下向いてると縦線が天井にむかっえ開いて見える。
部屋の辺の中心や入隅などから撮影します。
何を見せたいのかに応じて撮影位置を調整します。
撮影時にちょっとした添景などがあると引き立ちます。